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バッハは嫌い!インヴェンションの誤解を解く

バッハ インヴェンションの世界

本日は前回に引き続き、ピアノ教本「バッハインヴェンション」の魅力に迫ります!

バッハインヴェンションは嫌いなんだよねーーーなんて声が聞こえてきそうです😆そう、ピアノ学習者の中には苦手!なんて方、多いかもしれません。

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バッハってどんな人?

ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)は、ドイツのアイゼナハで生まれた音楽家で、「音楽の父」と呼ばれる存在です。幼い頃に両親を亡くしたものの、兄から音楽の基礎をしっかり学び、教会音楽や世俗音楽の作曲に全力を注いで生涯を過ごしました。オルガンやチェンバロの名手として知られ、バロック音楽の巨匠として後の時代にも大きな影響を与えています。教会音楽、オルガン曲、管弦楽曲など、数々の素晴らしい作品を生み出し、晩年には健康を害し視力を失いながらも、音楽への情熱を最後まで貫きました。どこか親しみやすさを感じる、偉大な音楽家です。

インヴェンションってどんな本?

バッハインヴェンションは、正式には「インヴェンツィオーネントとシンフォニア」というタイトルで、 15曲の「インベンション(2声)」と15曲の「シンフォニア(3声)」からなる練習曲集です。

インヴェンション(Invention)とは、ラテン語の「inventio」に由来し、「発明」や「創意」という意味。特にバッハの「インヴェンション」は有名で、多声的な手法による教育的かつ芸術性の高い楽曲を指します!

これだけは弾きたい!バッハ インヴェンション おすすめの3曲

インヴェンションは全部で15曲ありますが、以下の3曲は基礎を固める上で非常に役立ちます。

曲名おすすめ理由習熟度の目安
第1番 ハ長調 BWV 772最も有名で、左右の手の独立性を養うのに最適。 シンプルな旋律の中に対位法の基礎が詰まっていて指の訓練にも効果的です。初心者から1~2年程度の学習者向け
第4番 ニ短調 BWV 775短調の曲で異なる雰囲気を持ち左右の手のバランスを意識する練習になる。表現力を養う良い練習曲です。第1番と同じくらいのレベル
第8番 ヘ長調 BWV 779明るく軽快で分散和音の練習に最適。左右の手が交互に旋律を奏でる部分があり、対位法の理解を深めるのに役立つややレベルが上がった学習者向け

難しい😓・・・・・

そう感じる方は曲を選んで練習するのもいいですよね。当時、私もバッハは苦手でした💦

インヴェンションを学ぶとどんな力がつくの?

  • 手の独立性:左右の手がそれぞれ独立して動かせるようになり、複雑な対位法的な楽曲にも対応できるようになります。
  • 対位法的な思考複数の旋律を同時に聴き分け、演奏する力を養います。この能力は、バロック音楽だけでなく、あらゆる音楽ジャンルで重要です。
  • 音楽的な解釈力:楽譜から音楽の構造やフレーズを読み解き、表現する力が身につきます。

さらに、インヴェンションでは左右の手それぞれが異なる旋律を奏でるため、それぞれの手でメロディーをしっかり拾いながら演奏する訓練ができます。右手の旋律はもちろんのこと、左手の旋律も主役となる場面が多く、両手のバランスを考えながら旋律線を美しく形作る技術が磨かれます。

この学びは、多くの音の中からメロディーを際立たせ演奏する技術を磨くための基礎練習になると思います!

どんな目標で練習すればいい?

目標をしっかり整理して教本に取り組みましょう!

目標具体的な練習内容
正確なテンポで演奏するテンポを崩さず、リズムを安定させて演奏できるよう練習します。
左右の手のバランスを取る左右の旋律をそれぞれ明確に響かせ、どちらかが単なる伴奏にならないよう注意します。
滑らかな指使いを心掛ける指使いを工夫し、音のつながりを滑らかにすることを意識します。
メロディーを丁寧に拾う各フレーズの始まりや強調部分をしっかり表現し、楽曲の魅力を引き出します。
歌うような演奏を目指す音楽的なフレーズを意識し、演奏に生命感を与えるような表現を目指します。

例えば、左手の旋律が主役になる部分では、右手との音量やタッチのバランスを調整することで、旋律が埋もれないようにします。また、右手が伴奏になる場合でも、丁寧な指使いで音のつながりを滑らかに保つことがポイントです。

指先のコントロールが大切になりますね!

右、左、それぞれの運指の運びをしっかり習熟してから両手の練習をするとバランス調整の余裕が出来るので根気よく頑張って練習してみて下さい!

併用すると良い教本は?

インヴェンションと併用して「ハノン」がお勧めです!

基礎的な指の訓練をすると指のコントロール力がつくと思いますよ!

バッハ インヴェンションの楽曲解析本

バッハのインベンションを深く理解し、演奏技術を向上させるためには、楽曲分析に特化した書籍を活用することが有益です。

書籍名内容
「バッハ インヴェンション 分析と演奏の手引き」著者: 小鍛治邦隆(分析)、中井正子(演奏の手引き)。インヴェンション15曲を学びながらバッハの演奏技術を詳細に解説。指使いやフレージングの実用的な内容。
「J.S.バッハ《インヴェンション》第1番の構造と分析」第1番を中心に楽曲の構造や技法を分析し、和声の観点からバッハの作曲技法を詳しく解説。
「2声のインヴェンション(J.S.バッハ)の楽曲分析全15曲」著者: 山本雅一。全15曲のインヴェンションを和声や構造の観点から詳細に分析。

インヴェンションを学んだ後はどんなことができる?

インヴェンションをマスターしたら、次は同じバッハのシンフォニア(3声のインヴェンション)や、 平均律クラヴィーア曲集に挑戦できます。また、ヘンデルやスカルラッティといった他のバロック時代の作曲家の作品にも挑戦できるようになります。

弾ける曲の世界が広がるのでワクワクしますね!

最後まで諦めないで頑張って💪

まとめ

この教本は単なる練習曲と思いきや、美しい旋律と豊かな音楽性を持っていて、素晴らしい曲ばかりなんです。インヴェンションだからこそ習得できる技術を目標に頑張ると励みになると思います!

今日も最後までありがとうございます!

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joemusic2020
YouTubeでは航空会社の機内音楽を中心にピアノ演奏とフライト動画を楽しめるBGMを配信しています!このブログでは空のこと、音楽のこと、ピアノのことを情報発信します。

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